初等・中等教育で用いられる文法用語の統一をめざして、ブラジルでは1959年文部省令第36号により Nomenclatura Gramatical Brasileira (
NGB) が、ポルトガルでは1967年文部省令22664号によりNomenclatura Gramatical Portuguesa (
NGP) がそれぞれ定められた。ポルトガル版 NGP の序文の冒頭にあるように「この分野で混乱のもとになっている食い違いに終止符を打つ」ことが主要な目的(*)。またブラジル版 NGB の序文では発布翌学年度の1960年度入学試験、資格試験等から施行すべきと規定しており、用語の混乱が当時の教育現場で問題であったことがわかる。
両国の用語集は配列など形式的には異なるが内容はほぼ重なっており、これらが今日まで引き継がれている。
ポルトガルでは2004年から初等・中等教育言語学用語(TLEBS-Terminologia Linguística para os Ensinos Básico e Secundário) がいったん施行されたが反対意見が多く2007年に撤回、保留されている。本小辞典も基本的に文法用語集に準拠している。
(*) (...) pondo termo às divergências perturbadoras que se verificam nesse domínio (...)