名詞節 oração substantivada
 文中において2語以上の語が集まってひとまとまりで名詞の役割を果たし、主語あるいは直接目的語などとして機能することがある。こうしたひとまとまりとなった語群のなかに主語および述語動詞を含むものを名詞節とよび、主語および述語動詞を含まないものを名詞句という。

 ■接続詞 que に導かれる名詞節:
(1) Penso que o novo ano letivo começa em setembro em Portugal. ポルトガルでは9月に新学年が始ると思う.
(2) Ela quis que fosses comigo. 彼女は君が僕と一緒に行ってほしかったのだ.

  上記例文では que以下の «o novo ano letivo começa em setembro em Portugal», «(tu) fosses comigo» が主語・述語動詞をそなえたひとつの文となっている。

 ■不定詞による名詞節:
(3) Gostei de me teres chamado. 電話してくれて嬉しかった.
(4) Ele disse ser espantosa a decisão dela. 彼は彼女の決定は驚きであると言った.

 上記例文では太字部分の «(tu) me teres chamado», «ser espantosa a decis o dela» がそれぞれ主語・述語動詞をそなえた不定詞による文となっている。すなわち独立した文であらわせば、それぞれ(5), (6) となる。
(5) Tu chamaste-me.
(6) A decisão dela é espantosa.

 なお不定詞による名詞節を含む構文を que の導く名詞節で表現できることもある。
(7) Gostei que me tivesses chamado. 電話してくれて嬉しかった.
(8) Ele disse que era espantosa a decisão dela. 彼は彼女の決定は驚きであると言った.

 動詞が目的節として que節 をとるか不定詞による節をとるかは、それぞれの動詞がどのような支配(regência)をもつかによって決まっている。
 なお現在分詞は副詞節、形容詞節をなす。


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