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語彙的な意味を担う主動詞に叙法、時称、相、態、様態などのの文法的範疇を付け加える補助的な動詞を言う。何を助動詞とするかについて判断が必ずしも容易でないこともある。ポルトガル語における助動詞の統語的基準は、動詞句 (locução verbal) のうち付加疑問文で繰り返すことができるものということができる。
(1) O João tem ido ao Café Livre, não tem?
(2) *O João tem ido ao Café Livre, não ido?
しかしながらその他の動詞句においても、動詞句において叙法・時称を担う最初の動詞が明らかな語彙的意味を保持しつつ、なお付加疑問に用いることができるので、この基準だけでは定義出来ない。
(3) O Jorge aprendeu a tocar cavaquinho com a tia, não aprendeu?
上記例文(3)の動詞句 aprendeu a tocar における最初の動詞 aprender は語彙的意味を明確に保持していので助動詞という定義には馴染まない。助動詞は統語的な基準では定義しにくく、意味的な範疇化に頼らざるを得ない。
伝統的には動詞迂言表現 (perífrases verbais) という名のもとにさまざまな動詞句に含まれるいわゆる助動詞の機能が研究されている。主な形式を羅列すれば以下の通りである。
acabar+de+不定詞
acabar+por+不定詞, acabar+現在分詞(PB)
andar+a+不定詞, andar+現在分詞(PB)
começar+a+不定詞
começar+por+不定詞
estar+a+不定詞, estar+現在分詞(PB)
ir+不定詞
ir+現在分詞
vir+現在分詞
vir+a+不定詞
voltar+a+不定詞
なお動詞迂言表現の形式が上で示したとおりPEとPBではわずかに異なる場合がある。また〔a+不定詞〕が必ずしもつねに現在分詞と置き換え可能ではないことに注意が必要である。
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