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主語が明瞭に示されることなく常に不定詞あるいは3人称単数形において用いられる動詞. 自然現象を表現する動詞をはじめさまざまな動詞がこの範疇に属する.
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(1) Choveu muito ontem. 昨日は雨が良く降った.
(2) Ventava frio na rua. 通りでは寒々として風が吹いていた.
(3) Há muitas pessoas na estação. 駅には沢山の人がいる.
(4) Faz mais de dois anos que não te vejo. 君には二年以上会っていない.
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名詞節をとる非人称動詞もあるが、これらは名詞節を主語とみなすことも出来る. 母語話者の直観によれば、(5) の «admirar» , (6) の «convir» などは非人称動詞とされるが、判断の決め手となる統語的な証拠を欠いている.
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(5) Não admira que ele apoie um candidato daquele partido. あの政党の候補者を彼が支持しても驚くにはあたらない.
(6) Não me convinha que houvesse gralhas nesta prova. この校正刷に誤植があったら具合が悪いのです. |
また、これらの動詞に助動詞が伴う場合、助動詞は必ず3人称単数形をとる.
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(7) Vai nevar amanhã em Tóquio. 明日は東京では雪がふるだろう.
(8) Terá chovido muito ontem à noite. 昨夜は大雨だったらしい.
(9) Deixou de trovejar. 雷が止んだ.
(10) Está-me a cheirar a alho. ニンニクの臭いがしている. |
また比喩的に用いられれば他の人称・数においても実現する可能性がある.
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(11) As pedras choveram sobre os manifestantes. デモ隊のうえに石が降った. |
非人称動詞の主語は、英語ならば «it», フランス語なら «il» が現れるが、現代ポルトガル語では形式的な主語は用いられない. しかし古ポルトガル語においては自然現象をあらわす動詞で以下の (12) のごとく主語 «ele» を伴った例も見られるという(Almeida, 2004, p.286)* .
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(12) Ele chove hoje. きょうは雨が降る. |
非人称動詞に類似した動詞で活用形式がさまざまな理由からごく僅かに限られている種類の動詞を欠如動詞(verbos defetivos) と呼ぶ.
* Almeida, Napoleão Mendes da (2004) Gramática metódica da língua portuguesa, 44ª ed. Editora Saraiva, SP. |
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