文中において述語動詞の主語が明確に表現されない場合がある。それは意図的に明示しない場合もあれば、特に必要がないために明らかにしない場合もある。日本語でいえば「あの店では今日はパンを安く売っている」という類いの表現である。
ポルトガル語においてこの種の主語を明示しない表現にはさまざまな方法がとられる。
1. 3人称複数形を用いる
Dizem que a carne é muito boa. お肉が美味しいそうだ.
2. se を用いる
Vive-se no frio. 寒さの中で生活する.
その他主語に as pessoas, a gente, nós, alguns, などを用いて主語が不確定たることを示すことも可能である。いわゆる非人称動詞を用いて主語を文面にあらわさないことも可能である。
Há que fazer um maior esforço. もっと努力すべきだ.
動詞の形式によって主語は明示されているが文面にはあらわさない、すなわち主語の省略と区別する必要がある。
Temos um problema. ひとつ問題がある.
用語としては通常は以下のように用いられる
«Na frase, o
sujeito é
indeterminado. その文において主語は不確定である.»
«Há
sujeito indeterminado, quando o pronome "se" aparece junto do verbo transitivo direto com o complemento direto. 代名詞se が直接目的語をもつ直接他動詞とともに現れるときse は不確定な主語をあらわす.»
«Nesta frase, o pronome "se" é índice de
indeterminação do sujeito. この文において代名詞 se は主語不確定をあらわす»
→非表示主語 sujeito oculto