単に「法」とも呼ぶ。話者が発話の内容にかんしてどのような心的態度で臨んでいるかを示す。ポルトガル語では一般に直説法、接続法および命令法を叙法として認める。NGPではさらに条件法を認めるが、NGBからは削除されている。日本のポルトガル語学では一般に条件法という叙法をとりいれておらずNGBに従って直説法の一部としている。
直説法と接続法を詳しく比較すると必ずしも意味的な定義に馴染まず、むしろ動詞の変化形式の範疇化にもちいる統語的基準とみなした方が適当と考えられる。
また «infinitivo» の訳語として不定法という名称を日本語で用いることもあるが、«infinitivo» は動詞の一形式で、時称と叙法を欠き名詞として機能するものとされるので、現在分詞、過去分詞などと並んで「詞」を用いた「不定詞」の訳語が適当である。
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